坂出第一高等学校 香川県 私立学校 食物科 ラグビー オープンスクール

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2023/04/26

ステーキハウス千萬 安藤 眞人(平成9年度卒業) NO.10

ステーキハウス千萬 安藤 眞人(平成9年度卒業) NO.10

心のふれあいを大切に。

調理するだけではなく接客も通じての喜びを...

<profile>国分寺中学校出身 卒業後、ステーキハウス千萬へ就職。一度退社するも、縁あって平成17年に復職。20年勤め令和3年より料理長に就任。老舗千萬のスタイルを守り続けている。

【公式】ステーキハウス千萬 STEAK  HOUSE  CHIMAN

【Instagram】steakhouse.chiman

【Twitter】ステーキハウス千萬

きっかけは調理師である父の存在

調理師としての仕事を強く意識したことは無かったですが、調理師である父=調理師として日常的に無意識に存在していたのかもしれません。そんな影響もあってか中学の頃には自然と冷蔵庫から食材を取って自然に昼食を作っていました。一緒に遊ぶ友人の「美味い!」の一言が何気に嬉しかったことを覚えています。年を重ねた今でもお客さまの「美味い。」喜びは変わりません。高校で食物科を選んだ時にはすでに調理師として働くことを決めていたかもしれません。

 

学生時代は遊ぶことが最優先

高校時代を思い起こすと料理より遊ぶことだったが最優先だった記憶しかありません。調理師としての覚悟が決まっており、そして父の仕事ぶりを感じていたからこそ学生の今は遊んでおこうと思っていたかも。(笑) 今の自分と変わらないことは精一杯やること。真面目に遊ぶこと、真面目に楽しむこと、そのエネルギーは今も同じです。ただし遊びは羽目を外さない程度で。(笑)

 

学生時代の後悔も原動力に

千萬へ就職し、そこで見たお客様と料理人との関係は何より「憧れ」となりました。しかしそこまで行きつくには挫折の連続、毎日「クソ!クソ!」と思うばかり。そして「真面目に勉強しとけばよかった。」、「ちゃんと授業を受けてれば。」の後悔の念を感じながら毎日の仕事の波にもまれ、目の前の壁という波を乗り越えることだけを考えてがむしゃらに働きました。最初はドリンクなどのサービスに始まり、調理は野菜焼き方の試験合格を目指して先輩の焼き方を血眼で観察して練習を重ねました。次はランチの野菜焼き→ガーリックライス→そしてメインの肉焼きと段階の試験をパスしていきました。初めてお客様へ全てを提供できた時の喜びと緊張は一生忘れることはないと思います。

 

自分の仕事に誇りを感じて

実は一時千萬を離れたことがあります。当時はBSE問題や千萬以外を見たかったなどの様々な動機がありました。一度離れたことで千萬や鉄板焼きの魅力を再認識することができました。千萬にはサービス員がおらず、料理とサービスは別という概念ではなく一つのおもてなしとして担当者が務めます。お客様の好みの把握は当然必要となりますが、お客様との会話を大切にしてTPOを見極めることが最も求められます。同じお客様でも時間、相手、シチュエーションによって求められることは異なるからです。日頃よりご愛顧いただくお客様は会社の重役クラスの方々が多く、求める物もハイレベルです。そんなお客様を相手に最大限の気配りでおもてなしに努め、その期待に応えられた時のやりがいは他には例えようのないものです。同時にそれが自分の求める仕事だと感じました。縁あって復職してからは店をより良くしたい気持ちでここまで精一杯やってきました。

 

「心のふれあいを大切に」

千萬のコンセプトは「心のふれあいを大切に」です。当初はお客様との関係を指すものと捉えていました。しかし復職して20年、現在料理長の立場となって、それはお客様との関係だけのものではなく、スタッフとの関係、そして肉屋など取引先との関係など縁や信頼なども含めたものと捉えるようになりました。ふるさと納税やネット販売、そしてテイクアウトなど時代の影響に合わせて試行錯誤をこらして新たなスタイルや苦境を乗り越えてきました。これからも柔軟に新しいものを取り入れつつも、千萬のスタイルをスタッフ一同で守り続けていきたいと思います。

 

これからの後輩たちへ

今回母校のHPに紹介してもらう話をいただき、改めて自分の歩んできたこれまでを振り返ることが出来て良かったです。後輩の皆さん、またこれから入学を考えている皆さん、遊びも勉強も今できることを精一杯やって楽しんでください。食物科で求められる今できることを精一杯することで将来の後悔は無くなります。後悔は取り戻すことはできないので精一杯やるのです。千萬には私以外にも多くの坂一食物科出身のスタッフがいます。このHPを読んで鉄板焼きの魅力を知っていただき、さらに一緒に働く時がくるような皆さんとの「縁」が生まれることを期待しております。