坂出第一高等学校 香川県 私立学校 食物科 ラグビー オープンスクール

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2023/08/04

株式会社Viaggiamo 小田 有花(平成15年度卒業) NO.14

株式会社Viaggiamo 小田 有花(平成15年度卒業) NO.14

自ら動くことで拓ける道

<Profile>勝賀中学校出身 高校卒業後はオーストラリアに英語とカフェを学ぶため留学。20歳で帰国し高松市のイタリア料理店、カフェなどを経て世界一周クルーズ船に就職。船の寄港地ナポリでピッツァに出会いピッツァ職人の道へ。2011年ナポリピッツァ専門店PIZZERIA AL CENTROを開業。

株式会社Viaggiamo代表取締役社長

日本ナポリピッツァ職人協会マエストロピッツァ職人

2015年 Trofeo CAPUTO ナポリピッツァ職人世界選手権S.T.G.部門第3位

2019年 Trofeo CAPUTO ナポリピッツァ職人世界選手権ピッツァフリッタ部門第3位

【公式】PIZZERIA AL CENTRO

【Facebook】Pizzeria Al Centro

【Facebook】Friggitoria AL Centro  揚げピッツァのキッチンカー

【Instagram】pizzeria_al_centro 香川のまんなかにある世界3位のナポリ🍕職人の店アルチェントロ

 

高校で調理師免許が取れるなんて効率いい!

子どもの頃からお菓子の本を読んだり、祖母と一緒にお団子を作ったり、夜ご飯のおかずの作り方を教わったり、なんとなく食べ物を作るのは好きでした。中学生の頃は「料理の鉄人」やドラマなどテレビで料理人が取り上げられることが多く、見てはカッコいいなぁ。自分もいつかお店を持ちたいなぁと漠然と思っていました。3年生になり進路について考えましたが、どうしても普通科には興味が持てず調理実習や専門教科の多い食物科に惹かれて、3年間で調理師免許まで取れるなんてめっちゃ効率良い!と思い(笑)坂一を選びました。

 

高校時の留学経験が今の仕事に繋がっている

入学後はやりたいことができた時のためにお金を貯めよう!と思い、夏休みからほぼ毎日学校の後にひたすらバイトをしていました。(ここでこんなことを書いたら怒られるかもしれませんが…。)学生のうちにアルバイトをするのはとても有意義です。大学生や主婦、正社員の人たちなど環境の異なるたくさんの人と一緒に働くことで、人間関係や遊び、考え方、働くということ、社会人の基礎を学びました。仕事の面でも多少の失敗は許してもらえる学生のうちに沢山の失敗経験をしておくのは、いざ社会に出た時にも自分にとって強みになると思います。学校生活ではやはり調理実習を毎週楽しみにしていました。2年生の夏休みには学校主催のオーストラリア短期語学留学に参加しました。2週間のカリキュラムでしたが初めての海外、ホームステイ、語学学校、観光もさせてもらえたのでとても楽しく充実した短期留学でした。その時のホストファミリーには卒業後の留学時もお世話になり、今でも付き合いがあります。彼らとの出会いが卒業後の留学の大きなきっかけになりました。

 

衝撃!! ナポリピザとの出会い

高校生活も3年生になり、また進路選び。気になっていたのは当時流行り始めていたカフェと昔から身につけたかった英語でした。自分で専門学校を調べ、当時日本初のカフェ学科ができる専門学校を大阪に見つけてオープンスクールに参加しました。そして英語かカフェか迷いに迷った末、オーストラリアに行けばカフェも英語も学べる!というまたも効率主義で留学を選択し卒業後3月末には渡豪。約2年を過ごし、英語は日常会話レベルになり、カフェも沢山見て、なにより世界中に友達ができたことでまた自分の視野が広がりました。20歳で帰国後、高松市内のイタリア料理店などで3年ほど働きましたが、もっと違う舞台に立ってみたい!と思い、転職。英語力を生かして世界一周クルーズ船のダイニングで働けることに。そしてクルーズ船の寄港地だったナポリに降り立ちます。ナポリには香川県のうどん屋さんくらい沢山のピッツェリア(ピザ屋)があります。たまたま通りがかった店で人生初のナポリピッツァを食べました。食べた瞬間、こんな美味しい食べものがあったのか!!!と衝撃を受けました。現地で食べるピッツァは早い!安い!旨い!うどんと同じ三拍子。飾らないお店の雰囲気も同じ。目の前でささっと生地をのばして薪窯で焼き上げる職人のカッコよさ。そして柔らかく、噛むほどに旨みを感じる何とも言えない生地の美味しさ。これは香川県にあれば多くの人に喜んでもらえる、地元に帰ってピッツェリアをやろう、ピッツァ職人になろうと決意。船が日本に戻ったらすぐに下船しピッツェリアの門をたたきました。それから日本とナポリで怒涛の修業の日々を経て2011年27歳で独立開業し現在に至ります。お陰様で本当に多くの方にナポリピッツァ知っていただき、喜んでいただけて、苦労は勿論ありますがやりがいのある充実した日々を過ごしています。

 

食物科の後輩へ

在学中は将来なりたい自分はまだ見えていないかもしれません。私もそうでした。でも自分の人生を創っていくのは間違いなく自分しかいません。自分を信じて諦めなければ大丈夫。どんな小さなことでも自分の興味があることはやってみる、調べてみる、とにかく行動することを続けていると道がだんだん見えてくると思います。食物科でできる経験はどれも今、ここでしかできない貴重な経験です。恥ずかしいとか失敗したら・・・とかって躊躇することなくチャンスをどんどん掴んで、成功も失敗も今後の人生に生かしてください。最後に、働くというのは甘くありません。下積み時代、修業時代は精神的にも肉体的にもとても辛いものです。が、目の前の辛さに負けて自分の目的を見失わず、やり遂げれば、やり遂げた者にしか味わえない世界が待っています。飲食業は自分のつくるものでたくさんの人を幸せにできる素晴らしい志事です。そして人の喜ぶ顔が毎日見られる幸せな志事です。可能性は無限大。世界中を舞台にすることだってできます。この素晴らしい志事を志した皆さんには一番大切なハートは既に備わっていると思います。その気持ちをしっかり育て、強く逞しく成長し、多くの人に幸せをもたらせる人財になって活躍してくれることを願います。(修業の話や留学の話、ピッツァ職人の仕事など、聞きたい人は是非お店まで来てください。)