坂出第一高等学校 香川県 私立学校 食物科 ラグビー オープンスクール

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利他の心、感謝の気持ち

2021/05/25

5月25日は、坂出一高の創立記念日です。先日、生徒に次のような講話を行いました。

本校は、明治40年に裁縫を教える女学校として開学して以来、114年の歴史があります。坂出一高に114年の歴史と伝統があるのは、本当に素晴らしく、そんなところで皆さんは学んでいるのです。歴史と伝統があるということを、皆さんは誇りとしてください。

歴史と伝統というものは、単に古いということではないのです。伝統というものは、変わらないからできたのでなく、変わり続けたから生まれたのです。何事も変わらなければ、滅亡あるのみ。刻々と変わりゆく周りの環境に合わせて、自ら変わり続ける努力をしないと存続はないです。歴史と伝統ある坂出一高も、これからも変わり続けていかなければなりません。

さて、創立記念日にあたり、皆さんにお願いしたいことが二つあります。一つ目は利他の心を持つこと、二つ目は感謝の気持ちを持つこと。

一つ目の利他の心。少し難しい言葉かもしれませんが、利他とは他人の為にするということで、自分が有利になるようにするのが一般的ですが、本当は人というものは困っている人の役に立つ為に行動することが大事なのです。他人の為にすると、自分は損をするように感じると思うが、実はそうでないのです。世の中、回りまわって、最後は自分の為にもなります。

私は30年前から東南アジアのラオスという国の子供たちの教育支援の為に、学校を建てたり、教科書や絵本、文房具、衣類などを贈ってきました。皆さんのように、当然の権利としての教育を受けることのできないラオスの子供たちの為に、これまで私が使ったお金は正直いくらになるか分かりません。ラオスの子供たちから、見返りは全くありません。だけど損をしたとは思っていません。本当に貧しいラオスの子供たちが、活き活きと教室で学ぶことができるのです。ラオスの子供たちは笑顔を私にくれます。それで私は幸せを感じています。利他の心で、私は幸せです。

次に感謝の気持ちを持つこと。人は決して一人では生きていけません。皆さんは、親や兄弟がいて、これまで大きくなってきました。また小学校、中学校、そして坂出一高で先生、また友達に出会い、その先生や友達に支えられて、今日の皆さんがあるのです。周りの多くの人に支えられて、今の皆さんがいるのです。

その支えてくれている人がいるから、その人に対して、有難うの感謝の気持ちを持つことが大事です。不思議なもので、人に感謝することで、感謝された側だけでなく、感謝した本人も幸せ度が高まるそうです。無理やりでも良いので、感謝、感謝、有難う、有難うと唱えてください。きっと皆さんは幸せになれます。

皆さんどうか、利他の心、感謝の気持ちを持ち、今日から行動してください。